ロック夜話~ロック離れの理由
【今日の5曲】
1.Cans And Brahms/Yes・・・Fragile
2.Mood For A Day/Yes(Steve Howe)・・・Fragile
3.Horizons/Genesis(Steve Hackett)・・・Foxtrot
4.Prelude: song of the gulls/King Crimson・・・Islands
5.Bron Yr Aur/Led Zeppelin・・・Physical Graffiti
Cans And Brahms/Yes
イエス最強世代、リック・ウェイクマンのオーケストラ的なキーボードが見事
洋楽(ロック)を聴き始めた小学生の頃、洋楽(ロック)を聴くこと自体が
カッコいいと感じ、純粋に外国の音楽を聴く事が楽しくて、「何時(何歳)
まで、ロックを聴き続けるのか?」なんて事は考えませんでした。
ただ、「30歳過ぎて結婚とかしたら、きっと聴かなくなるんだろうな」
と漠然と、思う事はありました。
今、50歳を過ぎて こうしてロックを聴いているわけですが、この間にも
色々な紆余曲折があって、ロック離れも何回か経験をして来ました。
今日は、自分の人生を振り返って「どういう時にロック離れ」するのかを
インストゥルメンタル・ナンバーを聴きながら、検証してみます。
Mood For A Day/Yes(Steve Howe)
趣味はギターの練習。1日に8時間は練習を欠かさないスティーヴ・ハウ
中学生の時、このギターを必死に練習したのを思い出します
「ロック離れ」を起す最大の原因は、何と言っても生活環境の変化です。
その主なものをいくつか上げると・・・
①学校の部活動で帰りが遅く、休日も練習で家に居ない
これは、高校時代の私がそうでした。物理的に音楽を聴く時間が激減
してしまうという事です。
特に体育会系の部活動の場合は、より一層この傾向が強まります。
②就職して社会人になる
新入社員時代は帰りが毎日遅く、また仕事が終わった後に先輩から
誘われての「飲み会」も増加し(笑)、家に帰る時間が翌日というヘヴィ
な状況が続きます。たまの休みは、家の掃除や洗濯など一人暮らしを
している場合は家事に追われて、音楽を聴こうと思う気持ちも萎えます。
大体、この辺りで急速に「ロック離れ」が進行するものと思われます。
仮に、ここをなんとか乗り切ったとしても、次の理由がトドメを刺す事に
なります。
Horizons/Genesis(Steve Hackett)
繊細で牧歌的で美しいスティーヴ・ハケットのギター。心が癒されます
その人生の中で、最大の「ロック離れの危機」を迎えるのが
③「結婚」ですね(苦笑)。
これは④「子供が出来る」とセットになると、かなりの確率で
「ロック離れ」が進行します。
人によっては、「復帰困難」に陥る場合もあるでしょう。
仕事を終えて家に帰ると、赤ん坊を風呂に入れたり、寝かせ付けたり
といった「育児」の仕事が待っています。
そして休日は、ほぼ毎週何処かに出かけるという「家庭サービス」が
待ち構えます。それは、それで幸福な事かも知れませんが・・・。
Prelude: song of the gulls/King Crimson
オーボエとオーケストラをフィーチャーしたこの曲から、タイトル・チューン
「Islands」への流れが圧巻
まぁ、冷静に考えても「一つの趣味」に10年以上も没頭できるなんて事は
希少な事で、中でも流行の影響を受け易い「ロック」を何十年も続けて聴き
続ける事は、相当な決意と根気が必要でしょう。
上記の理由以外にも、私自身は今現在の「コンテンポラリー」なロックを
聴けなくなった(付いていけなくなった)時に、ロック離れが加速します。
今は子供が大きくなり、一緒に出掛ける機会が減った事で、以前よりも自分
の時間が持てるようになりました。そのおかげで、今迄の鬱憤を晴らすかの
ように、ロックを聴いています。
学生時代は「音楽を聴く時間はたっぷりある」のに、「お金が無い」
社会人になると「お金はそこそこある」のに、「音楽を聴く暇がない」
でも、人生の中で「失うもの」がある時には、必ずそれを補填するように
「得るもの」が、生まれて来るものですね。
一度、のめりこんだロックを色々な理由があるにせよ、そう簡単に忘れる
ものでは無いはずです。
たとえ一時的に遠ざかっていたとしても、眠っていた「ロック魂」を
呼び起こすキッカケがあれば、必ず「ロック離れ」から戻って来る事が
出来るでしょう。
70歳過ぎても、80歳過ぎても、ロックを聴き続けられたら、もの凄く
素敵な老後になる事でしょうね。まぁ、生きていればですが・・・(笑)。
Bron Yr Aur/Led Zeppelin
3rdアルバムのアウト・テイク・ナンバー。『Physical Graffiti』の中では
この曲と、この曲の後に続く「Down by the Seaside」が好き
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