

【今日の5曲】 ~テーマ『空白の90年代(後編)』~3.リヴ・フォーエヴァー/オアシス・・・Definitely Maybe
4.オン・ユア・オウン/ブラー・・・Blur
5.エアーバッグ/レディオヘッド・・・OK Computer
昨日の前編に引き続き、今日は
『空白の90年代(後編)』です。
大学進学~就職をした1980年~1985年の6年位、
「ロックの幸福な時代」を
過ごしました。
しかし、それからまもなくして二度目の空白期が、社会人4年~5年目の頃に
やってきたのです。(1987~1988)
この時も「生活環境が変わった」という事が理由の一つです。
就職をして残業で帰りが遅くなり、仕事に追われる毎日を繰り返しているうちに、
ロックを聴いている時間が激減し、次第に遠ざかっていったのです。
しかし、実はもっと根深い理由があったのです。それは
「ロックがつまらなくなった」ということです。
これは、致命的でした。聴けるロックがなくなってしまったんですね。
60年代のロック黎明期を経て、70年代に様々な方法論が実践されたロックの
スタイル(ハード・ロック、グラム・ロック、プログレッシヴ・ロック、
アメリカン・ロック等)を70年代後半のパンク・ロックが、ズタズタに解体
してしまいました。
しかし、そのおかげで80年代前半はポスト・パンクと言われ「様々なアイデア」
を駆使したニュー・ウェーヴと言われるムーヴメントが、新しいロックの道を
切り開いたのです。
(ツートーン、エレクトリック・ポップ、ネオ・アコースティック、ファンク、
ラフ・トレードの一連の作品など)
しかし80年代半ばになると、それらも徐々に勢いを失い始め、80年代中期~
後半は個人的には
「プリンスの独壇場」となりました。
その時期、プリンス以外では
スタイル・カウンシル、エルヴィス・コステロ
ブルース・スプリングスティーン、スミス、XTC、くらいしか、聴けるアーティストが
居なくなってしまったのです。
80年代という時代は、ロックの歴史の中でも一番
「方法論が行詰っていた時期」だったんじゃないかと思います。
(まぁ、これはあくまでも個人的な見解ですので「80年代ロックこそ一番!」と
いう方は気になさらないで下さい)
そして「聴けるロックが無くなる」→「ロックに興味が無くなる」→「ロック離れを
起こす」という「負のスパイラル」に陥り、遂に「二度目の空白期」を迎える事に
なったのです。
この空白期の1990年代には、
グランジ、ブリット・ポップ、オルタナティヴなど
「80年代の大きな欠落部分」を埋めるかの如く、素晴らしい音楽が次々と登場
したのですが、残念ながら私はそれらを知らないで過ごしてしまいました。
結果的に、この「空白期」を脱出するのには、約15年という長い年月を要する
ことになります。
そして現在、そんな「空白期」を取り戻すかの如く、過去~現在の音楽を
聴き漁っています。
1973年~1977年頃が
「第一期ロック黄金時代」、
1980年~1985年頃が
「第二期ロック黄金時代」、
そして今、
「第三期ロック黄金時代」を満喫しているのです。
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今日の3枚のアルバムの中では、一番地味な印象を受ける
ブラーですが、
1997年の時点で現在の
ゴリラズの原型とも言える、実験的な音を
鳴らしていたんですね~。デーモン・アルバーン偉い!