手袋を履いて、ゴミを投げる
【今日の5曲】 ~テーマ『寒い冬を乗り切るための歌』~
1.イン・ナ・ビッグ・カントリー/ビッグ・カントリー・・・Crossing
2.ウォーク・アウト・トゥ・ウインター/アズテック・カメラ・・・High Land,Hard Rain
3.ニュー・イヤーズ・デイ/U2・・・War
4.スーヴェニア/オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク・・・Architecture&Morality
5.アンダー・カバー・オブ・ザ・ナイト/ローリング・ストーンズ・・・Undercover
私が北海道を後にして、かれこれ30年になろうとしています。
北海道という土地は、本州の各地から夢を求めて(笑)集まって
発展した地域ですので、各地の言葉がミックスされて方言が
少ない土地だと思っていました。
でも、内地(本州)に長く住んでいると、北海道で当たり前に
使っていた言葉が通じないものがあって、軽いショックを
受けた事があります。
一番驚いたのは「手袋を履く」といって、笑われたことです。
確かに言われてみると「履く」というのは「靴」「靴下」「ズボン」
「パンツ(笑)」など下半身に身につけるものに使う事が分かります。
手袋は「はめる」とか「つける」という言い方が正しいようです。
でも、北海道では「手袋は履く」ものなのです。生まれてから
高校卒業までの18年間、ずーっと手袋を履いてきたので、今更
直すなんか出来ません(-_-;)
それと、もう一つゴミを捨ててもらおうと思って「このゴミ投げて」と
お願いしたら、野球のピッチャーように私に対してゴミを投げたのです。
何を言ってるか、分からない方もいるかも知れませんが、北海道では
「ゴミを捨てる」ことを「ゴミを投げる」というのです。
確かに、ゴミ箱にゴミを投げれば、捨てることになりますが・・・。
このように「共通語」のような佇まいがあるのに、その意味が
「北海道と本州では違う」という言葉を、疑問ももたずに
ずーと使ってきた事がショックでしたね~。
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ということで、手袋を履かずにいられない寒い冬を乗り切るための歌を
「今日の5曲」に選んでみました。
先ず1曲目は、ビッグ・カントリーの「インナ・ビッグ・カントリー」です。
バグパイプのようなギターサウンドが特徴のバンドですが、この曲が収め
られた『クロッシング』では、当時売り出し中のスティーヴ・リリィホワイト
をプロデューサーに迎え、出世作となったアルバムです。
この「インナ・ビッグ・カントリー」は、そのバグパイプ・ギターが効果的に
使われ、スコットランドの「ひんやりした景色」を想像させるメロディと、
スティーヴ・リリィホワイトならではのワイルドなドラム音が、堪りません。
2曲目は、アズテック・カメラの「ウォーク・アウト・トゥ・ウインター」です。
この曲が収められた『ハイ・ランド、ハード・レイン』が発表されたのが
1983年。私が22歳の時。ちょうど就職が決まった直後で、残り僅かな
青春の日々を謳歌しようと考えていた時に、瑞々しいアコースティック
なアルバムが出たなぁと思い、何度も聴いたものです。
この「ウォーク・アウト・トゥ・ウインター」は、甘酸っぱいラヴ・ソングで、
「冬へ歩き出そう。チャンスはそこ。積もった雪の下にうまっている」
という歌詞に、どれだけ勇気づけられた事でしょう。
因みにロディ・フレイムはこの時19歳。10代にして、これだけ素晴らしい
アルバムを作ってしまって、これからどうするのだろうと22歳の私は、
心配した覚えがあります(汗)。
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3曲目は、U2の「ニュー・イヤーズ・デイ」です。U2の3枚目となる
アルバム『WAR』は全英チャート1位に輝き、全世界進出の足掛かりに
なったアルバムと言えるでしょう。
ボノの説得力のあるヴォーカル、エッジのエッジの効いた(笑)ギター、
そしてこれまたビッグ・カントリー同様、スティーヴ・リリィホワイトの
プロデュースによるパワフルでカン高いドラム音が、U2の冷気を帯びた
緊張感のあるサウンドに一層、磨きをかけています。
この「ニュー・イヤーズ・デイ」のPVは、雪の降り積もる高原のような
場所で撮影されたのですが、この映像の景色が私の生まれた場所の
近くにそっくりで、凍てついた冬の厳しさを思い出させてくれます。
4曲目は、オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク(以下OMD)
の「スーヴェニア(邦題:愛のスーヴェニア)」です。
前作『オーガニゼイション』に収められていた「エノラ・ゲイの悲劇」の
タイトルとは裏腹に、超キャッチーなエレポップが私の心を掴んだOMD
ですが、3作目となるアルバム『アーキテクチャー・アンド・モラリティー
(邦題:安息の館)』ではポップな部分が少し薄れ、代わりにシリアスな
面が強調されており、バンドの成長が伺えるアルバムとなりました。
この「スーヴェニア」は幻想的なイントロに始まり、優しいメロディ
に包まれた、冬にピッタリなテクノ・ポップです。
そしてラストは一転して、スピード感溢れるダンス・ビート・ナンバー、
ローリング・ストーンズの「アンダー・カバー・オブ・ザ・ナイト」です。
私がストーンズのアルバムを、リアル・タイムに聴いていた時期は、
『サム・ガールズ』から、この『アンダー・カバー』の70年代後半~
80年代前半の頃。
ディスコ、ファンク、ニュー・ウェーヴ、レゲエなどを大胆に取り入れ
ながらも、時流に乗った実験的なロックン・ロールナンバーを聴かせて
くれたこの時期のストーンズが、個人的には一番好きです。
この「アンダー・カヴァー~」は確か「冬」にリリースされたのですが、
アルバム・ジャケットは寒そうだけど(笑)、パーカッションのリズムが
最高にスリリングで、ディスコで熱く盛り上がりまくった曲です(爆)。
なまら、しばれる日が続いておりますが、
皆さん手袋を履いて、暖かくお過ごしくださ~い(^^♪。