OASI-Zが選ぶ10枚の名盤② ピンク・フロイド『おせっかい』
私OASI-Zが影響を受けたアルバムを10枚選んで、不定期に(笑)紹介して
いくコーナーの第2回目は、1971年に発表されたピンク・フロイドの代表作
「Meddle:おせっかい」です。

ピンク・フロイドと言えば、殆どの方が「The Dark Side of The Moon:狂気」
を代表的なアルバムとしてあげる事でしょう。
実際、アメリカでは連続724週(約15年間)にわたってTOP200に居座り続けた
モンスター・アルバムであり、日本でも当時大人気だった天地真理のアルバム
を抜いて「1位」になったという、圧倒的なセールスを誇るコンセプト・アルバム
です。
また、私のリアルタイムなピンク・フロイドは「狂気」で、このアルバムは様々な
効果音とミュージック・コンクレートを駆使し、色々なアイデアが詰め込まれた
画期的なアルバムで、まさに「プログレッシヴ・ロック」を代表する作品だと
言っても過言ではないでしょう。
しかし、トータル的なアルバムの評価は「狂気」の方が上かも知れませんが、
私が魂を揺さぶられた「珠玉の名曲」という観点では、「おせっかい」に収録
された「エコーズ」に勝るものはありません。
この「エコーズ」を聴いた時の事は、今でもハッキリ覚えています。
当時、中学生だったOASI-Zは、友人のユウジ君と小野君と三人で、英語の
ミウラ先生の家に遊びに行きました。(ユウジン、小野に気をつけろ・・・)
ミウラ先生は、数100枚のロックのLPレコードを所有しており、まだ中学生の
我々が聴いた事のないレコードを、上質な音響設備のオーディオで聴ける事が、
本当に楽しみでした。
そして、そのミウラ先生の家で「エコーズ」を初めて聴いたのです。
ミウラ先生は午後の明るい時間にもかかわらず、部屋のカーテンを閉めてから
レコードに針を下ろしました。
それは「エコーズ」の1音1音から、我々がイマジネイションを駆り立てる為の、
最高の演出効果だったのです。
ピアノの高いキーの音に「エコー」をかけたイントロから始まるこの曲は、
その後に異様なまでの緊張感が包み込みます。
そして、この曲のクライマックスはインスト・パートが続いた後、11分~19分の
8分間、出口の見えない混沌とした暗闇の迷宮に閉じ込められ、我慢の極限
に達した時、明るい陽光が差し込むようにヴォーカルで我々を「緊張感」から
解放してくれる瞬間だと思います。
このクライマックスへ導くサウンド・プロダクションが、他のプログレ・バンドに
比べて秀でており、特に演奏技術が高いわけではないこのバンドが、これほど
までに高い支持を集めた、最大の理由なのだと思います。
緻密に計算された構成とアイデア、そして一つのテーマを繰り返す、単調な曲
にもかかわらず張り詰めた音の緊張感によって、23分を超える長尺な曲を飽き
させないで聴かせてくれるテクニックは、流石としか言いようがありません。
ただ、今聴くとあのファースト・インプレッションの感動を、残念ながら味わう事
は出来ません。それは今とは時代も違うし、ロックがその後も様々な形で進化
してきているからでしょう。
それでも、A面の②~④なんかは今の「ブルックリン派のネオ・フォーク」の
サイケ感に通じるものがあり、全く古臭く感じさせないのは驚きです。
「エコーズ」を聴き終えた後、ミウラ先生がカーテンを開けて眩い外の陽光が
部屋に差し込んだ時の「脱力感」と「満足感」は、この「耳」ジャケット写真と
セットになって、35年以上たった今でも忘れる事は出来ないのです。
いくコーナーの第2回目は、1971年に発表されたピンク・フロイドの代表作
「Meddle:おせっかい」です。

ピンク・フロイドと言えば、殆どの方が「The Dark Side of The Moon:狂気」
を代表的なアルバムとしてあげる事でしょう。
実際、アメリカでは連続724週(約15年間)にわたってTOP200に居座り続けた
モンスター・アルバムであり、日本でも当時大人気だった天地真理のアルバム
を抜いて「1位」になったという、圧倒的なセールスを誇るコンセプト・アルバム
です。
また、私のリアルタイムなピンク・フロイドは「狂気」で、このアルバムは様々な
効果音とミュージック・コンクレートを駆使し、色々なアイデアが詰め込まれた
画期的なアルバムで、まさに「プログレッシヴ・ロック」を代表する作品だと
言っても過言ではないでしょう。
しかし、トータル的なアルバムの評価は「狂気」の方が上かも知れませんが、
私が魂を揺さぶられた「珠玉の名曲」という観点では、「おせっかい」に収録
された「エコーズ」に勝るものはありません。
この「エコーズ」を聴いた時の事は、今でもハッキリ覚えています。
当時、中学生だったOASI-Zは、友人のユウジ君と小野君と三人で、英語の
ミウラ先生の家に遊びに行きました。(ユウジン、小野に気をつけろ・・・)
ミウラ先生は、数100枚のロックのLPレコードを所有しており、まだ中学生の
我々が聴いた事のないレコードを、上質な音響設備のオーディオで聴ける事が、
本当に楽しみでした。
そして、そのミウラ先生の家で「エコーズ」を初めて聴いたのです。
ミウラ先生は午後の明るい時間にもかかわらず、部屋のカーテンを閉めてから
レコードに針を下ろしました。
それは「エコーズ」の1音1音から、我々がイマジネイションを駆り立てる為の、
最高の演出効果だったのです。
ピアノの高いキーの音に「エコー」をかけたイントロから始まるこの曲は、
その後に異様なまでの緊張感が包み込みます。
そして、この曲のクライマックスはインスト・パートが続いた後、11分~19分の
8分間、出口の見えない混沌とした暗闇の迷宮に閉じ込められ、我慢の極限
に達した時、明るい陽光が差し込むようにヴォーカルで我々を「緊張感」から
解放してくれる瞬間だと思います。
このクライマックスへ導くサウンド・プロダクションが、他のプログレ・バンドに
比べて秀でており、特に演奏技術が高いわけではないこのバンドが、これほど
までに高い支持を集めた、最大の理由なのだと思います。
緻密に計算された構成とアイデア、そして一つのテーマを繰り返す、単調な曲
にもかかわらず張り詰めた音の緊張感によって、23分を超える長尺な曲を飽き
させないで聴かせてくれるテクニックは、流石としか言いようがありません。
ただ、今聴くとあのファースト・インプレッションの感動を、残念ながら味わう事
は出来ません。それは今とは時代も違うし、ロックがその後も様々な形で進化
してきているからでしょう。
それでも、A面の②~④なんかは今の「ブルックリン派のネオ・フォーク」の
サイケ感に通じるものがあり、全く古臭く感じさせないのは驚きです。
「エコーズ」を聴き終えた後、ミウラ先生がカーテンを開けて眩い外の陽光が
部屋に差し込んだ時の「脱力感」と「満足感」は、この「耳」ジャケット写真と
セットになって、35年以上たった今でも忘れる事は出来ないのです。
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